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2009.08.03 Monday ... - / -
##『LE COMBAT ORDINAIRE(ありふれた戦い) 2.LES QUANTITES NEGLIGEABLES(忘れ去られた人々)』MANU LARCENET(マニュ・ラルスネ)
JUGEMテーマ:Bande Dessinee


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『LE COMBAT ORDINAIRE(ありふれた戦い)2.LES QUANTITES NEGLIGEABLES(忘れ去られた人々)』 (リンク先の画像の所をクリックすると、本文を少し読む事ができます)

C'est l'histoire
d'un photographe convalcent,
d'un genie mediocre,
d'un cargo qui sombre,
et du cheval de Zorro.

これはある回復期にある写真家と、
凡庸な天才と、
陰鬱な貨物船と、
ゾロの馬の話である。


1巻で、恋人、愛猫、そして年の離れた友人との別れを体験した主人公のマルコのその後の物語である。
恋人のエミリーとは仲直りをし、一緒に暮らすようになるものの、相変わらず結婚する気も子供を持つ気もないマルコ。
弟夫婦に娘が生まれたことから、ますます子供を欲しがり、二人で暮らす広い家へと引っ越したがるエミリーとの仲もなんとなくぎくしゃくしている。

そんな時、パリの友人のギャラリーで、偶然居合わせた憧れの著名な写真家:ファブリス・ブランと合同展を開けることになったマルコは、すっかり有頂天で自分の生まれ育った港の造船所:アトリエ22をモチーフに、そこに勤める父の元同僚達のポートレイトを撮り始める。

造船業という下降をたどる一方の場所で働く家族のような父の元同僚達が直面している労働問題。低賃金で働く移民達に仕事を奪われ、極左思想に傾く一部の人の姿を目の当たりにしてショックを受けるマルコ。
父のアルツハイマーもかなり進行し、そんな父を気丈に支える母の姿に自暴自棄になり深夜の繁華街を徘徊してしまう。

今回も、様々な出来事がマルコを精神的に追いつめてゆき、自暴自棄になってしまうのだけれど、後半の合同写真展での出来事のあたりの反応を読むと、以前よりは精神的に強くなり、怒りをぶちまけるだけれなく、上手くコントロールできるようになってきているようです。

サブタイトルの「LES QUANTITES NEGLIGEABLES(忘れ去られた人々)」とは、アトリエ22で働く造船所の人々の事で、彼等のポートレイトは知人達にとっては素晴らしいものでも、世間一般の人々にとっては魅力的でもなく、まるで奇形のような姿にしか映らない。
つまり取るに足らない、いてもいなくてもいい人という事。
二人の家へ郵便を早朝に配達にくる、陽気な郵便配達の女性もなかなか良いキャラで、誰も心に孤独を抱えて生きているという事がわかるエピソードがあります。
前回に続き、ご近所の父のもと戦友の老人もちらっと出てきますが、こちらとの仲直りはまだ難しいようですね。
裏表紙に書いてある解説の「et du cheval de Zorro.(ゾロの馬の話)」については、読んでからのお楽しみ。

今回は身近な人物の死というリアルなテーマに真っ正面から取り組んでいて、誰にでもいずれは訪れる出来事として深い余韻を残します。
自分が生きている内に出来ること。
愛情表現というのは、結局自分を擲って相手に分かりやすい形でなさなければ、理解してもらえないものなのかもしれません。
それが少しずつ分かってきたマルコがこの先どういう風に変化をしていくのか楽しみです。
2008.07.13 Sunday ... comments(0) / trackbacks(0)
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